福田 光起 様
27歳
特許事務所勤務。受験時は会社員
1回
基礎・短答・論文パック、論文添削ゼミ
ありがとうございます。
そうですね。やはりホッとしたというのが率直なところです。
論文式試験は相対評価の試験のため、結構絞られるというのもあり、嬉しいっていう感情はあったのですが、一番最後の口述試験って、合格率が非常に高い試験ではあるんですけれども、万一ダメだったらどうしよう…という思いもあって、番号を見つけた時は嬉しい!というよりは、とにかくホッとしましたね。
学習開始は2020年4月ごろで、令和3年度の弁理士試験に合格しました。
弁理士試験の山場である論文試験まで、大体1年半です。論文式試験まで、だいたい1年半ぐらいになるかと思います。
思い返せば、修士1年の時に知財関連の講義がありましたね。
その講義の中の知識自体は、弁理士試験には全然使えないものなのですが、「特許とは」という、本当の基礎のところは大方理解できたと思います。
それ以外は特にありません。過去問とかも解いたことはなかったです。
いいえ。令和3年度の一発のみです。
修士卒なので、論文式の選択科目は免除でした。科目は化学です。
先ほどお話したように、大学院生の時ちょっとだけ知財の講義があって、そこで「知財」というものを知ったっていうのが、そもそものきっかけです。
卒業後は電力会社に勤めるようになりましたが、会社として、SDGsなどそういった分野に力を入れ、新しい技術を開発していきたい…という方針がありまして。
その新しい技術の開発となると「特許」も必要かぁ、という本当にそのあたりは素人考えみたいなところはありました(笑)。
そこで何かしら「特許」を勉強をしようと思った時に、弁理士試験に至りました。
友人や家族には話しました。
弁理士は相当ハードな試験なので、やっぱり渋い顔はされましたね。
たまたま家族は、弁理士という資格自体は知っていましたが、実際資格取得までにここまで時間を費やす理由とか、そういうのを疑問に思っているようでした。
説得というか、社会人になってから最終的な決定権は自分にあるので。
自分で講座を申し込んで、自分で勉強して「姿勢」で見せるしかないなっていう気持ちで学習を開始しました。もう勉強するのみって形ですね。
自分も含めて、本当にこんな短期間で受かると思ってなかったので、びっくりしたようです。もちろん喜んでくれましたよ。
電力会社って、どうしても出願件数などは非常に少ないのです。
弁理士という難しい試験に挑戦して、せっかくならこの資格を活かしたい、知財の分野に進みたいなぁと思った時に、特許事務所で明細書を書けるようになるのが、一つのステップだと考えたのがきっかけです。
論文式試験の終了後に面接をどんどんやっていき、幸いにもいくつか内定をいただきました。
転職期間で言うと、一ヶ月もないくらい。ありがたいことに、転職はすぐ終わりましたね。
勤務地が非常に田舎だったもので、通学はまずできないので、選ぶときに通信講座・オンライン予備校をいくつか見ました。
その中で値段の比較をし、あとは口コミの評判などを参考にしつつ資格スクエアを選びました。コストパフォーマンスが特徴、という口コミが目立ってましたね。
得意かどうかと考えると…周りの方よりは学ぶことが好きなのかなって思いますね(笑)。
学習スタイルについても、自身で色々考えて進めており、例えば、私はずっと同じような勉強法を続けていたら、逆に合格が遠のいてしまうこともあると思っています。
なので1年半という勉強期間内でも、常々合格にはこういうのが足りないなぁっていう、理想と現実をどんどん埋めるっていう作業はしましたね。
大体3,000時間は到達しましたね。
2020年の4月から講義視聴を開始して、2020年の6月上旬くらいまで一番最初の基礎講座を全部観ました。
これが終わった後に、短答の対策講座を観つつ、同時並行で短答の過去問に取り組むという形でしたね。
8月半ばくらいで短答対策講座も一通り観終わった後、論文の基本的な「書き方」講座から始めて年末いっぱいまで論文対策講座を一通り観てました。その間短答の過去問もずっと繰り返してます。
2021年年明けからは資格スクエアの論文添削ゼミを受けつつ、論文の過去問…答案構成を取るくらいでしたけど、これに取り組んで、その間空いている時間で短答の過去問をやる、というのを5月半ばくらいまで行ってました。
そして5月の半ばからは、短答一本に対策もシフトして、短答の演習をひたすらやっていき本番を迎えました。
短答式試験本番が終わったら、論文対策に専念、という形でこの期間は過去問ばかり解いていました。
資格スクエアのホームページなどで載ってたモデルスケジュールを見て、それに沿ってやっていきました。
私の場合、短答の過去問を学習初期から解き始めていたのですが、これが結果的には功を奏したのかなと思います。論文の過去問にも言えますが、過去問研究というのを結構早めの段階で取り組んだのが、やはり短期合格につながったのかなと思いますね。
また論文対策なのですが、林先生の講座がとても分かりやすくて。
論文の考え方とか、考え方の型の部分…答案構成の型とか、そういうのが非常に分かりやすかったので、それを自分のものにするっていうのをより意識して取り組めたのが、良かったと思います。
短答式試験ですが、私は結構ギリギリの点数だったので、過去問のみならず、審査基準だったり、また資格スクエアには青本講座があるので、青本をより短答式試験に密接に結び付けることができたら、もっと余裕をもった点数で合格できたのかなっていう気はしますね。
メインの方法は、自宅からパソコンで観ていました。
講義は基本的に家にいる時に観るっていう形で、あとはPDFのレジュメをスマホに落として、通勤とかのスキマ時間にそれを観ていましたね。
本当に分からないところがあっても、とりあえずは全体像を把握するのが大事だな、と思い1周しました。
もう分からないところがあっても次次次!っていう形で、早く1周するっていうことを心がけていました。
2020年8月くらい…論文の勉強と同時期くらいで観てましたね。で、2020年の年末までには終わってるという形です。
本当に直前期とかは、1日に過去問1年分などやっていたので…まぁ5周くらいでしょうか。
苦労したのはいわゆる「いくつあるか問題」。
やはり一つでも分からない枝があると間違ってしまうので、本当にあれには悩まされました。
この「いくつあるか問題」も「正しいもの・間違っているものを一つ選べ問題」も、行きつく先は「一つ一つの枝が〇か×かが、しっかり分かるか」という点であり、そこが大事だと思いました。
なので過去問をちょっと加工して、全ての問題を「いくつあるか問題」に変えて取り組んだりもしていました。
「合格できるかもしれない」と思ったのは、2021年の3月くらいです。
過去問も何周かしたタイミングで「過去問はもう大分できるようになってきたな」っていう自信が湧いてきたので、「これならいけるかもしれない」と思ったのがその時期ですね。
年明けから短答式試験直前まで、論文過去問の答案構成は7年分を2~3周くらい取り組んだと思います。
短答式試験が終わってから、過去問を回していくスタイルでした。
論文式試験までの残り1か月、ここで3周しましたね。
まず論文の型をすぐ作ることが大事だと思い、林先生の講義とレジュメから、自分で論文のまとめノートみたいなものを作りました。林先生が「おすすめの論文勉強法」みたいな形で話されていたのを観て、作ってみよう!と思い。
そして、それをインプットしたのが非常に有効だったなと思います。
論文対策の割と序盤から、林先生の講義のまとめノートをどんどん作っていきました。
直前期は、やっぱり「型が全て」みたいなところがあるので、見返しはしましたね。
直前期は、年明けにやった資格スクエアの論文添削ゼミの他、個人的に論文の添削をされている方にお願いして添削指導もつけていました。
トータルで大体20~30通くらいは添削のフィードバックを受けたと思います。
論文も短答も結構使いました。
短答では条文の読み込みが必要になってきますが、私、四法対照を使ってまして、その余白部分に青本の趣旨をキーワードを列挙して、読み込みと条文の趣旨をセットで行っていくっていうのをやってました。
論文自体は正直、試験が終わった時は手ごたえがありました。
ただ相対評価の試験だから結果も読めないですし、その自信が確信に変わった時はあまりなかったですね。
特許が116点、意匠が67点、商標が58点。平均が60.2点だったので、ある程度は余裕をもった点数だったかなぁと思います。
平日は大体4~5時間くらい。通勤や昼休みのスキマ時間を含めてそのくらいです。
休日は本当に「起きている間はずっと勉強」みたいな感じで、10~12時間は取ってましたね。
基礎講座の講義が終わってから、どんどん勉強時間が増えていきました。
大体2020年6~7月とかでは、もうこんな感じのスタイルでやってましたね。
朝6時くらいに起床して8時の出勤まで、朝ごはんの時間を抜いた1時間半くらいを勉強に費やしてました。
その後の通勤の間、あと仕事の昼休みや、帰宅途中のバスでも、それぞれ30分くらいレジュメの見直しをしていました。
そこから大体帰宅時間が20時くらいなので、21~23時の間で勉強をして、そのまま23時くらいに寝る…という感じでした。
適宜休憩挟みつつですが。
7時~7時半に起床、8時くらいから勉強をスタートして、起きてる間はずーっと勉強…みたいな形ですね。
そうですね。大学入試の時もそんな感じで時間を確保してました。
一方で弁理士試験の前に、簿記なども勉強しましたが、その時の勉強時間は1~2時間程度でしたし、資格試験の難易度に合わせて勉強時間を確保していましたね。
モチベーションを無理に上げる、というのはあまりよくなくて、モチベーションを低下させないようにするっていう形は意識してましたね。
あとは、どれだけ仕事が忙しくてやる気が起きなくても、とりあえず無理矢理にでも、机に向かう。1日でもサボると自分に対して「負けたな」って気持ちになるので、どれだけ疲れていても勉強はしましたね。
ただ、勿論それだけでは限界があるので、休日は勉強した後にお菓子ですとか、そういった形で自分にご褒美はあげてましたね。
元々旅行が趣味だったのですが、この新型コロナウイルスの状況下でできなくなってしまったのですね。
でも、勉強時間をこれだけ確保できた大きな理由の一つは、良くも悪くも外出自粛だったと思います。ここでプライベートの予定があまり入らなくなったので、それが勉強時間の確保につながったのはありますね。
YouTubeで他の士業、弁護士や公認会計士の方が「こんな感じで勉強してました」と紹介する動画などは観ていました。
ああいった、長期間の試験勉強に取り組まれていた方の体験談を観て「こういう感じでモチベーションを管理していけばいいのか」というのは、参考にしてましたね。
まだ特許事務所に入所したばかりなので、とりあえず一人で明細書を書けるようになるのが、一つの大きな目標です。
それができるようになったら、どんどん活動を広げていきたいです。弁理士って士業なので、自分でどんどん名前を売っていかなければいけないと思ってます。色々な会派の会合だったり、弁理士会の活動だったり、そういったものに積極的に参加していきたいなと考えています。
弁理士試験は難関試験の一つと言われ、実際難しい試験ではあると思うのですが、しっかりと勉強さえすれば受かる試験でもあると思ってますので、諦めずに頑張ってください。
そして合格すると、やはり自分にも自信がつきますし、色々な弁理士の先生たちとお話もできるようになって、どんどんどんどん活動の幅も広がっていくので、合格するっていうことは人生において大きなメリットがあると思います。