KI 様
50代前半
特許事務所勤務
4回(資格スクエアでは3回)
基礎・短答・論文パック
2018年秋に、未経験で特許事務所に転職し、商標事務の仕事に就きました。
強みの英語を活かし、現地代理人とのやりとりや内外調査報告書の作成などをしているうちに、技術的な仕事もさせてもらえるようになり、「どうせなら弁理士の仕事がしたい」と思うようになったことが理由です。
はい、文学部フランス文学科卒業です。
選択論文は民法を選択しました。文学部出身のため、法律の知識は全くありませんでした。
まず、自分のペースで進められる通信講座のほうが通学講座よりも自分には向いていると考えました。
講師陣に対して好感を持ったことも理由のひとつです。
勉強開始当初は、初年度に短答合格して、二年目に最終合格できればと漠然と考えていました。
結果的には、短答は3回目の受験で合格し(2023年度)、4回目受験(2024年度)で必須論文、選択論文及び口述試験を突破し最終合格となりました。
実際に机に向かった時間としては、秋~年内の平日は1~2時間、土日はそれぞれ4時間、少ないときは3時間程度だったと思います。
正月休み明けも平日は2~3時間、土日はそれぞれ多くて5時間ほどです。
年間を通してしっかりやったと思える時でも、一週間の平均は20時間程度しか取れなかったと思います。
仕事と家事に加えての勉強はなかなか大変でしたが、勉強のために家族との時間を削りすぎるのは本意でなかったので、特に土日はある程度仕方ないと割り切っていました。
勉強開始間もない時期は、「わからないことは気にせずにとにかく先に進めて、全体像を掴むことが大事」と考えていました。
その点においては、菊池講師の基礎講座を繰り返し視聴することに重点を置いていました。
まず短答についてですが、勉強開始当初は時間がかかっても条文を確認しながら過去問を回すことを重視していました。
合格直前期は、過去問を高速で回すことと、それまで面倒くさいことを理由にスルーしたり記憶が曖昧だったりした条文と向き合うことが必要だと考えるようになりました。
例えば、救済規定や商標の登録・更新や分割納付の規定など、「主要ではないけれども出題されて間違えたらもったいない条文を避けている限り、合格はないだろう」と考えるに至り、そのあたりを対策した年に、合格することができました。
論文については、短答が免除になった年以降、「論文に合格するには、そもそも短答知識が十分でなければ書けない」と気づき、焦りを感じました。
そこで、最初は趣旨や判例、定義のインプットが大事と考えていましたが、次第に「むしろ短答の知識を維持することが重要」と考えるようになりました。
避けてきた条文や、似て非なる条文を整理して覚えるようにしたこと、とにかく高速で問題を解くように意識したことで短答を突破できたと思います。
論文については、最初のうちは模範解答のように丁寧な解答が書けなければならないと思っていました。
しかし、特に特許の場合は時間との勝負なので、時間が足りないのを大前提として、必要最低限でもいいから最後まで解き切るようにしたことが結果的によかったのだと感じています。
口述については、必須はともかくとして選択論文が落ちたと決めつけていたので、合格を知ってから慌てて準備を始めました。
残された3週間程度で、参考書を使い知識の復習をしました。
口述試験当日は、答えられない質問をされても、間違ってもいいので何かしら短く答えるようにしました。そうすると、試験委員の先生方が、思っていた以上に優しく助け舟を出してくださり、そのおかげで最後まで進むことができました。
試験委員の先生方とのキャッチボールが、合格の糸口になったように思います。
勉強を開始したばかりのころは、資格スクエアから提供される資料とは別に、条文を整理するための資料を作ったり、メモにまとめていたりしたのですが、結局後から見直すことはなく、無駄でした。
振り返ってみれば、四法対照への書き込みと、林先生の論文用の資料に必要な情報を書き込んで肉付けすることだけで十分だったように思います。
また、私は二年目に、他校の通学講座に変えた経緯があります。通学のほうが自分を追い込めると思ったからです。結果的には、私の場合には意味がありませんでした。
逆に、毎週末授業に出るので精一杯、かつそれで勉強した気になってしまうところがありました。結局、三年目に資格スクエアに戻りました。
モチベーションの変化は特にありませんでした。
しかし、短期的に勉強が嫌になってしまったり気持ち的に疲れてしまった時はありました。
そういう時は、思い切って勉強は休んで、普段は我慢していること、たとえばささやかですがデパ地下に美味しいものを買いに行ったり、目的もなくブラブラ買い物をしたりと自由時間を楽しみました。
また、弁護士や医者、刑事ものなど、格好いいけれどきつい仕事がテーマのドラマや映画を観て、自分を奮い立たせたりもしました(笑)。
講義の内容及びテキスト・資料が必要十分の分量であることです。
なかでも菊池先生の基礎講座は何度も繰り返したため土台作りに役立ったと思います。
林先生による月一回のフォローアップも助かりました。
他にも、アプリで短答過去問を解ける「短答攻略クエスト」、口述の練習を無料で実施してくれたことなど、良さは多岐にわたりますね。
菊池先生も林先生も、とても親しみやすかったです。
菊池先生の講義は、法律に初めて接する自分にとってはレベルが高く難しかったですが、お話が面白く、飽きることなく講義を楽しむことができました。
また、ご本人が受験生時代にされた勉強や勉強方法を聞き、この試験に合格することの厳しさ、プロになるということの厳しさについて教えていただきました。
「条文の細かいところ、スルーしたくなるところは、最終的には逃げずに向き合わなければ合格はない」という菊池先生の教えが、短答合格の鍵になったと思います。
林先生の講義は、とても丁寧でわかりやすかったです。
林先生の論文資料はとてもコンパクトに作られており、他校の答練などで知らない判例が出たときは不安になることもありましたが、結果的には林先生の「これをしっかりやれば合格に必要な知識は身に付く」という言葉を信じてよかったと思います。
林先生の、常に受験生目線で語ってくれる優しさや語り口には励まされ、癒されました。
↑月1回のフォローアップは、学習課題の解決と同時に
林講師の語り口に励まされるとき
自分のペースで自主的・計画的に努力を継続できる方に向いています。
また、勉強以外に仕事や家庭がある方にも良いと思います。
資格スクエアが提供してくれる講座・教材は合格に必要十分でした。
基本さえしっかりと身に付ければ、他校の色々な教材に手を出したり、オプション講座を受けたりする時間を、自分の弱点をつぶしていく時間に回したほうがよほど効果的だと感じました。
私は文系出身で、しかも法律系ではなく文学部の出身です。
さらに、40代後半になるまで、知財とは全く関係のない仕事をしていました。
40代後半になって、たまたま特許事務所で商標事務の仕事を始めたことがきっかけで、弁理士のアシスタントをするうちに「自分も弁理士の仕事がしたい」と思うようになり、勉強を始めたという異色の経歴です。
このような経歴の私でも最終合格できたことが、これから弁理士を目指す方の励みになれば幸いです。