受講生 合格体験記

「資格スクエアに決めて正解だった」
挫折期間を乗り越え、2回目試験でストレート合格!

K.E 様

  • 年齢

    20代後半

  • 職業

    メーカー知財部勤務

  • 受験回数

    2回

  • 主な受講講座

    基礎・短答・論文パック

弁理士の上司の仕事ぶりが
弁理士試験挑戦のきっかけに

弁理士試験合格、おめでとうございます。
弁理士資格取得のきっかけをお聞かせいただけますか?

私はずっと理系の道を歩んできて、大学では農学部でバイオ系の研究をしていました。
ただ研究を続けるうちに、「自分は新しいものを発見していくより、様々な技術に触れる仕事が向いているのではないか」と考えるようになったんです。

そして「別の形で研究や技術に関われたら」と模索する中で知財の世界に出会い、興味を持ちました。

会社では新卒から知財部に所属されているのですね。周りに弁理士の方はいらっしゃいましたか?

入社した時の上司が弁理士で、その仕事を間近で見るうちに「条文などがある程度分かれば、もっとスムーズに仕事ができるんだな」と感じたのが、弁理士試験受験の直接的な契機になったと思います。

ご出身は理系ということで、選択論文は免除ですか?

はい、選択論文は「生物」で免除になりました。

数ある予備校の中から、資格スクエアを選んでいただいた決め手は何でしたか?

オンライン型、通学型の複数の予備校を比較検討しましたが、決め手になったのは、「資格スクエアは長年オンラインでやってきている」というところです。

これまでにたくさんの合格者を輩出されていて、オンラインとしては一番実績があるのかなと思い選びました。

基礎講座と条文に立ち戻った学習で
短答式試験合格

本年の最終合格までに辿った道のりを教えてください。

2022年の8月から学習を開始し、当初は23年に短答合格、24年に論文・口述合格を計画していました。
実際には、23年の短答式試験は不合格で、24年に短答・論文・口述に受かり、最終合格した流れです。

24年に見事ストレート合格されたのですね!まず一年目に学習を始めた時期のお話からお聞かせください。

22年の8月から3ヶ月ほど基礎講座を視聴して、その後短答対策を始めました。
まだ基礎講座の内容を理解し切れていない状態だったので、短答学習で分からない部分があると随時基礎講座に戻る並行学習でした。

23年の年明けから短答過去問に取り掛かりましたが、非常にボリュームがあり、やってもやっても全然終わらず、、「これは5月の短答式試験までに間に合わないな」と呆然としました。結果的に、23年に初めて受けた短答式試験は不合格でした。

続けて二年目の学習ですが、どこから取り掛かりましたか?

短答式試験が終わった直後、資格スクエアが月一回開催するYouTubeLIVEで、林先生に相談する機会がありました。

短答の結果を伝えて「来年は絶対合格したいのですが、どうしたら良いですか?」と質問し、「もう少し基礎講座をやった方がいいですよ」というアドバイスをもらったんです。そこからは過去問には触らず、改めて基礎講座だけをひたすら回しました。

ところが3ヶ月ほど経った頃、合格までの道筋をうまく思い描けなくなってしまったんです。「これは自分には絶対受からない試験だ」と思うようになってしまって。

頑張る中で気持ちが途切れてしまったのですね。勉強再開まで色々葛藤もあったことと思います。

2ヶ月くらい勉強を休んだ23年の12月、年末ということもありこの一年を振り返っていました。そこで、「そういえば何で挫折したんだっけ」「大きな理由もなくへこたれてしまったのでは?」「やはり勉強しなきゃ」と、気持ちが動いていったんです。

やり残したままにしておけないと、心にあった熾火が燃え上がったのですね。仕切り直しの勉強は何から始めましたか?

年明けからは、まず短答式試験の対策から再開しました。短答過去問に取り組みましたが、条文もかなり読みました。
私は単元ごとに過去問を回していたのですが、その単元に入る前に、一回条文をしっかり読みました。そして問題を解いた後は解説を見ながらまた条文を読み、青本を読む、というスタイルでぐるぐる回していました。

過去問を解いて条文を読む方が多いかと思いますが、自分としては最初に読んだ方がしっくり来たので、そうしていましたね。

先に条文を読むと「何を書いてあるのか分からない」と感じてしまう方も多いようですが、その点はいかがでしたか?

基礎講座を5~6周する間も四法対照を片手に進めていたので、短答過去問に取り掛かる際にはある程度条文の読み方が分かっている状態でした。

全体を通して、「これはやらなくてもよかった」と思う勉強はありますか?

「わからなくてもとりあえず進もう」と考え、意匠について本当にわからないまま進めました。そんなわけで最初の段階の学習は全く記憶に残っておらず、しばらく進めてもずっとわからないままでした。
ある程度理解して、語句を覚えてから進めた方がよかったなと思います。

四法対照はマーカーの色分けなどで整理されていたのでしょうか?

マーカーは2色使っていました。要件は黄色、効果は赤という形です。
他にも原則と例外を空いているところに書き込むなどして、四法対照に情報を一元化していきました。

単元ごとに短答過去問を解かれたというお話でしたが、「上四法を重点的に」など、優先順位をつけましたか?

実はむしろ、下三法(条約、著作権法、不正競争防止法)に力を入れました。
下三法は論文式試験にも出ないので、「多くの受験生は多分後回しにしているだろうな」と思ったんです。

その年は何があっても短答に受かる覚悟だったので、上四法をやるのは当然として、「さらに下三法で差をつけることで合格点をもぎ取る」という戦法でした。

Q:社会人としてお仕事をしながらコンスタントに勉強を続けるため、何か工夫をしていましたか?

習慣的に勉強できるように、仕事が終わったら毎日会社近くのカフェに直行しました。そして閉店時間の23時まで勉強しました。
以前はやはり勉強時間が足りておらず、再開時にギアが入った感じです。短答対策中はずっとカフェで勉強していました。

そうして24年度の短答式試験に合格されるわけですが、受けた所感はいかがでしたか?

緊張はそんなにしなかったです。もう「滅茶苦茶勉強したな」という実感があったので、「ここまでやってダメなら、もう無理だろう」という気持ちでした。

実際に受けてみての手応えは正直あまりありませんでしたが、蓋を開けてみると結構できていて「勉強した甲斐があったな」と思いました。

2ヶ月間の集中対策で
論文式試験を突破

それでは短答式試験の翌日くらいには、合格を確信して論文学習に移った感じでしょうか?

そうですね。第一段階の短答突破を最優先にしていたため、この時点では論文に関してまっさらな状態でした。
書き方も何も全く分からないので、まず書き方講座と解き方講座を視聴して、論文の書き方を何となく掴んでいきました。

論文式試験はたった2ヶ月後ということで、急ぎ対策を進めたことと思います。

答案を手書きで作って勉強する時間は全くありませんでした。とはいえ、通しで書かないと本番も書けるはずはないので、パソコンを活用しました。
とりあえず論文講座を聴いて、その内容をWordで書き写す作業をすることにより、「こんな感じか」という論文の勘どころを最初に掴んでいきました。

その後は資格スクエアのテキストを活用しました。重要な判例がピックアップされ、ポイントが凝縮されているので、「少なくともテキストに載っているキーワードは全部押さえよう」という気持ちで暗記しました。そして、テキストに載っている内容は答案として再現できるように勉強を進めていきました。

↑限られた時間で効率的に
論文対策に必要なインプットを習得できる
論文対策講座のテキスト

短期間で論文対策する場合、限られた時間で答案を書ききるタイムマネジメントに苦労しがちですが、「答案構成を作って答案を書く」ところの時間配分はどんな風に対策しましたか?

そこは予め時間割を作っておくことで対応しました。「最初の何分で構成をして、書く作業は何分でやる」と決めておいて、その時間通りにやったんです。

構成を取る練習は試験前の2ヶ月でかなりやり込んでいたので、構成にかかる時間は大体予測できます。一方、書く作業の所要時間はどれくらいか掴みかねて不安もありました。が、そこは「えいや!」と決めました。さらにバッファを持たせたかったので5~10分ほど最後に入れ込み、最終的な時間割を設定しました。

本番の論文式試験を終えた直後は「たった2ヶ月の練習で論文に受かるはずないな」「絶対落ちた」と思っていたんです。でも何とか乗り切れました。

緻密なシミュレーションが功を奏したのですね!他にも有効だった論文の勉強法はありますか?

林先生の授業で「論文の問題は3パターンある」と教わり、そのパターンごとに解法をしっかり指南してくれたので、これを重点的に学習しました。

「もしも教えてもらった3パターンのどれにも当てはまらないようなイレギュラー問題が出たらおしまいかな、、、」と思っていましたが、実際に論文式試験を受けてみたところ確かにそのパターンに収まっていたのです。これも大きく合格を後押ししてくれた要因だと思っています。

論文合格後にはすぐに口述試験がやってくるので、ハードな対策の日々が続いたことと思います。

論文の合格発表の後は、口述試験の過去問集を使ってまたひたすら回す日々でした。
論文式試験が終わってから2ヶ月経っているので、抜けている知識もありましたが、そこは条文を読むと思い出せました。思えば、口述対策で一番青本を読んだかもしれません。

口述模試は資格スクエアのものと、他の予備校や会派の模試を合計4回受けました。

そして口述試験ですが、今年の1日目は難しく感じる方も多かったように思いますが、いかがでしたか?

そうですね。特許の部屋にパネルがズラッと並んでいて、「何だ、この枚数は!」となりました。

私はパネル1枚目の、質問としては2問目くらいで答えられなくなってしまい、、、それで10分経過してしまったんですよ。ここから試験終了までは人生で一番緊張しました。最後の商標まで、「ここで落ちたらあと1年だぞ」と滅茶苦茶プレッシャーでした。

そこを何とか気持ちを立て直して、意匠、商標をクリアされたのですね。

はい。食らいついていきました。
おかげで意匠は雑談できて、商標も1ベルくらいで「終わります」と言われたので、「これは大丈夫かな」という気持ちで試験は終わりました。

資格スクエアを選んだ理由・良かったポイント

資格スクエアの講座を受けていただく中で、良かった講座や教材があれば教えてください。

総じてすごく良かったです。「資格スクエアに決めて正解だった」と思っています。

まず基礎講座ですが、説明がとても丁寧です。基本的な法律、条文については趣旨のところからしっかり説明してくれて、それが頭に入った状態で短答の勉強と論文、口述と進めるのは非常に有効でした。「これ、基礎講座で菊池先生が教えてくれたな」というポイントが論文でも口述でも、最後の最後までありました。

しかもオンライン講座ということで、何度も繰り返し視聴できるところも大きかったです。

菊池講師の授業で、心に残っていることはありますか?

「講義を受けるだけで合格できる試験じゃないぞ」という言葉が印象的でした。まさにその通りだと思います。そうやって「ちゃんと勉強しろよ」というメッセージをくれるのも私にとってはとても良かったです。

それから板書が分かりやすいです!
基礎講座の板書は全てノートに書き写しましたが、あまりにも分かりやすいので、短答学習に移ってから短答テキストにも板書内容をそっくり書き込みました。

菊池先生のまとめ方だとスッと理解が進むんです。短答学習にも大変役立ちました。
読み取れずに「何て書いてあるのかな?」と一時停止することもありましたけれど(笑)。

林講師の論文講座の印象はいかがでしょう?

「2ヶ月で論文式試験に受からせる授業をするって凄いことだな」と、率直に思います。
論文対策の時間が圧倒的に足りなかったので、「講座で教わったポイント以外から出題されたら終わり」という状態でしたが、どの科目もほぼテキストに書いてあるところから出たように記憶しています。

2ヶ月という短い期間で、実際に論文を書けるレベルまで引き上げてくれたことに感謝しています。ありがとうございます!

↑本質の菊池講師と、効率の林講師
両講師のアプローチが、合格へと導きます

弁理士試験は
未来を広げる一助になる

弁理士試験合格を叶え、今後はどのような活動をお考えですか?

弁理士を目指したきっかけの一つに、弁理士資格を持つ上司の仕事ぶりへの憧れがありました。また仕事柄、特許事務所の先生とお話しする機会がありますが、プロの仕事を目の当たりにすると「自分もこうありたい」と強く感じます。

そうした先輩方のように、知識を蓄え経験を積んで、弁理士の看板に恥じない頼れる知財担当者になりたいです。

弁理士としての力をつけていったその先で、いつか付記弁理士の資格を取るなど、さらに専門性を高めていけたらいいなとも思っています。

最後に、これから受験をする方に向けて一言メッセージをお願いします!

弁理士試験の勉強は厳しく、続ける中でつらい場面もあると思います。「何で自分はこんなに頑張ってるんだっけ」とふと立ち止まってしまうこともあるかもしれません。でも頑張ると良いことがありますよ。

私自身の現状になりますが、社内の人たちも取引先の弁理士の方も、合格する前と後では自分を見る目が変わったような気がします。合格発表からまだ1ヶ月しか経っていませんが、既に取り巻く世界が少しずつ変わっていると感じるんです。
弁理士試験はきっと未来を広げる一助になります。だから皆さんにもぜひ頑張ってほしいです。

フォトギャラリー:K.E様の教材

↑林講師がよく言う「特許の一生」を整理したもの
論文式試験前は条文集に挟んで携行していたそう
 

↑国際出願関係の条文メモ。苦手な単元は紙にまとめて暗記のスタイル


↑情報はなるべく四法対照に書き込むことで、知識を集約