S 様
40代前半
特許事務所勤務
2回
基礎・短答・論文パック
特許事務所で勤務をしていたため、必要に迫られて勉強を開始したというのが正直なところです。あまり高い志はありませんでした。
ただ事務所の皆が持っている資格なので、「取るのが当たり前」な環境にいたことが自分にとって良い方向に作用したと思います。
はい、旧帝大の理系大学院卒です。そのため、選択論文は免除制度を利用しました。
家庭があり仕事もそれなりに忙しかったので、とにかく自分のために使える時間がありませんでした。腰を落ち着けて紙の本を開く余裕もなかったので、「これはスキマ時間をうまく使う必要があるな」と。
資格スクエアは製本版テキストと同じ教材が全てオンラインでも提供されるので、「タブレットとスマートフォンがあれば勉強できる」という点が大きな決め手になりました。
↑全ての教材を電子化していたS様は
条文ベースの学習も紙の四法対照ではなく
WEBアプリ「六法」を使用
令和5年度に初めて短答式試験を受けて合格し、今年(令和6年度)は論文と口述を突破して最終合格となりました。
そうですね。一年目に短答合格、そして二年目で論文・口述合格を目標にしていました。
結果的には計画通りになりましたが、順調に達成できたとは言い切れません。
2022年5月に短答・論文パックを申し込んだものの、仕事が立て込んだり家族の都合もあったりで、秋頃までは勉強に手をつけることができませんでした。本格的に取り組めたのは冬になってからだったと思います。
大体2022年12月から学習を開始して、基礎講座を聴き終えたのが翌23年の1~2月です。その後はひたすら短答の過去問を解きました。
ただやはり時間が足りず、結果的に条約や著作権法、不正競争防止法はかなり手薄になってしまい、本番はギリギリで受かった格好です。
勉強に取り掛かるまでが長かったなと思います。仕事が忙しいと勉強が後回しになってしまうのが良くなかったですね。万難を排して勉強時間を確保すべきでした。
「これ以上引っ張ると絶対に受からない」というタイミングでようやくエンジンがかかり、冬から短答式試験までは気持ちが途切れることなく頑張れました。
ただ何とか短答に受かったものの、その後完全に燃え尽きてしまい、何もできず論文式試験は箸にも棒にも引っかかりませんでした。
そうですね。勉強を再開してからは「短答免除が切れるまでに受からねば」という緊張感があったので、論文式試験まで頑張れたと思います。
二年目の学習では資格スクエアと並行して、他校の論文講座も受講しました。論文は相対評価なので、受講者の多い講座の内容も把握すれば一層効果的ではないかと考えたからです。
一年目の論文合格発表後の2023年10月から勉強を開始して、翌24年に合格しました。
口述対策は完全に出遅れました。というのも、論文をやり切って再び燃え尽きてしまい、、、
論文式試験の合格発表後にやっと勉強を始めたので、口述試験前に地獄を見る羽目になりました。でも、そこはもう「やるしかない!」という気持ちで乗り切りました。
具体的な対策としては、会派の練習会や各予備校の口述模試に参加しました。
この時、資格スクエアの「青本講座レジュメ集」が大変役に立ちました。
他校の講座では、ここまで充実した青本理解のテキストは提供されませんでした。資格スクエアの青本講座レジュメ集は、「これさえやっておけば大丈夫」という安心感がありましたね。
本番の口述試験では、1科目落としながらも何とか合格することができました。
↑青本講座の対応テキスト「青本講座レジュメ集」は
学習初期から口述対策まで使える必携本
秋冬は10時間程度だと思います。1年目も2年目も年明けから本格的に勉強を開始したので、年明けからは20〜25時間程度ですね。
4月以降はスキマ時間があればすかさず勉強していたので正確な時間は分かりません。電車の中はもちろん、エレベーターに乗る時も、電子レンジの温めや信号待ちの間も資料を眺めていました。
勉強を開始した当初は「全範囲を網羅する必要がある」という考えで根を詰めていましたが、途中でパンクしてしまいました。
そこで、直前期は重要度の軽重にポイントを置いた勉強法に転換したんです。「満点を取る必要はない、合格点をクリアすれば良い」という割り切りが良かったのかなと思います。
とはいえ、特に短答に関しては全体を把握していることも大切だと思うので、バランスを取る必要がありますね。
「やらなければ良かった」ということをやる時間さえありませんでしたね、、、
そんな中、一瞬だけ手を出してすぐやめたのが、王道の「主体・客体・時期・手続・効果にわけて条文を色塗りする」というものです。私は視覚情報で覚えるタイプではないため、あまり向きませんでした。
仕事や家庭と両立するのは難しく、あまりにも勉強時間が足りなくて直前期には心が折れかけることが何度もありました。
でも「家族に負担をかけている分、頑張らないと!」という気持ちが自分を奮い立たせてくれたのも間違いありません。そういう意味でも家族には感謝しています。
思った通り、全てオンラインで完結できるところがとにかく良かったです。オンラインならではのメリットで、講師への質問も気軽にできました。
それから、何といっても「青本講座レジュメ集」ですね!
多忙な社会人としては、「青本はこれさえあればOK」という頼もしさが大変ありがたかったです。
また、全体を通してテキストのボリューム感がすごいので、時間がない人はある程度取捨選択する必要があります。菊池講師・林講師ともに法の理解を重視した解説で、「理解することによって覚える量を減らす」方針を目指しておられるように思いました。
↑急がば回れ、本質的な「法の理解」を重視する学習は
菊池講師・林講師の変わらないスタンス
タブレット学習への適性が高い方、座って勉強する時間がなかなか取れないという方にお勧めです。
合格率が低く試験範囲の広い弁理士試験は、受験生からすれば高い壁に見えるかもしれません。
しかし全ての学習を終えて振り返ってみると、努力が報われやすいタイプの試験とも感じます。
その年合格した人たちは、翌年の受験者から抜けていきます。諦めずに適切な方向性で勉強を続ければ、遠からず自分の番がくるはずです。どうか頑張ってください。