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- 2021年度 予備試験合格者の声 公務員からのキャリアアップを目指して 矢野彰浩さん(社会人)
令和3年度
予備試験
合格
社会人矢野 彰浩 様
公務員/大阪市立大学 法学部 卒業(20代)
独学プラン(5期)から逆算プラン(5期)(※現在の合格フルパッケージ)に切り替え
約2年間
2回。1 年目は短答合格するも論文で届かず、2 年目で合格
公務員として法律に関わる中で「法曹と対等な立場に立ちたい」と感じた
効率重視タイプ
ありがとうございます!
今僕は公務員として法律に関わる仕事をしているんですが、その仕事をする中で、「法曹と対等な立場に立ちたい」と思う場面があったんですね。それで、自分にできることを増やしてキャリアアップしたいと考えました。
例えばもしも弁護士になれば、自分の知識や判断で新しいことやったり、困ってる人を助けたりできる。そして一生、自分がやりたい分野をどんどん発掘して突き詰めていける。そう考えたのが大きな理由です。
実は両親が一時期不仲な時期がありました。それを間近で見ていて「こういった争いを解決したい」「なくしたい」と思ったというのが、大元にありますね。その時「そういう争いを解決するのは弁護士かな」と考えました。
そして大学進学でどの学部に行くか迷った時に、「経済学部とかよりは法律の方が面白そうだな」と思って、法学部を選んだという感じです。
法科大学院に行くか、就職するかで迷いましたが、結局その時は法科大学院を受験することもなく就職を選びました。
理由としては、学費を捻出するのが難しいこと。それから、もし法科大学院に進んだとして、司法試験に合格する自信がなくて・・・。司法試験に受からなかった時、路頭に迷うんじゃないかという不安があったんです。
ずっと心にあった法曹への憧れが仕事をするうちに強まりました。それで「自分の貯めたお金を費やして予備校に通い、それでも駄目だったら諦めよう」という気持ちでした。お金を投じてそれだけの努力ができなかったとしたら、「自分は本気で法曹を志していなかった」という点が明らかになるなと思ったんです。
公務員は比較的安定しています。正直そういう立場を捨て、厳しい道というか、大変な道を進もうとしていることについて、葛藤はありました。それでも「たった一度の人生」「やらなかったら一生後悔するだろう」と思ったんです。
最初の方は全然身が入ってなかった時期がありました。夏、秋まではちょこちょこ基礎講義を見ていて、あとは通勤中に聴きながらとか・・・。本当にちょっとずつしか聴いてなかったので、その後集中して聴く数を増やしていった、というのが正直なところです。
ざっくり言うと、冬くらいまでは基礎講義のインプットがほとんどで、論文は冬から書き始めたという感じですね。
短答の学習は年明けにちょこちょこやってたと思うんですけど、本格的に力入れたのは3月頃だと思います。そこで集中して勉強して、コロナの影響で短答式試験が延期になったので、その後はいったん論文対策にまた戻って。
そして本番のある8月の一ヶ月ちょっと前、 6月半ばくらいから短答対策の割合を増やして試験に臨んだという流れです。
過去問の問題集は資格スクエアから配布された辰巳の肢別問題集を使って、重要問題を繰り返し解きました。星がついてる問題しか、ほとんどやってないです。それを3~4周くらい回して・・・という感じです。
合格点を取れるだけの重要な問題を理解しておけば、肢も切れるし、答えには辿り着きやすくなるだろうなと。あんまり細かい知識まで入れたところで、そんなに大きく点数が変わらないし、完璧じゃなくていいと思ってたので。
最初の年は179点くらいだったと思います。一般教養で27くらい取れていたと思うので、七割五分ぐらいは法律関係で取れた感じです。
2年目は合計で185点ですね。
自分の印象として1回目の受験はかなり付け焼刃的な対策だったような気がします。短答が受かった後、結構急いで集中的に取り組んだような感じで。仕上げ切れてはいなくて、重要論点は頭にちょっと入ったかなというくらいですね。あとは過去問を1~2周くらいバーッと見て書いたりしました。
ただ僕は民事系が苦手で。範囲も広いし条文も多かったんで、そこの対策がきちんとできてなかったというか・・・。民法と民事訴訟法に関してはあまり理解ができてなかったんだろうなと思います。
民事がほぼ、全滅してるわけじゃないけど・・・全部成績を言っていくと、1回目は憲法がA、行政法がB、民法がE、商法がD、民訴がF、刑法がA、刑訴がE、一般教養がFです。で、実務はAという感じで、ちょっとバランスが悪いというか、かなり尖った成績でした。1年目の論文式試験は得点は216.69点で、順位が705位ですね。
個人的に短答はやれば受かると思っていて。問題集を繰り返し、直前きちんとサボらずにやっておけば、ある程度取れるのかなと考えていました。
論文に関しては最初本当に書けなくて・・・司法試験受けてる友達に答案のアドバイスをもらったりしました。憲法とかも技術的な要素があるというか「こういう流れで書く」というのが決まってるので、そういうことも教えてもらいました。そして何回か書いて、ある程度、論点は多少落としてたとしても、きちんと結論まで書ききれるようになった時に「少し見えたな」と思った気がします。
1年目の短答を突破した後、論文をガシガシ書きまくってる時にそう感じたんですが・・・とはいえ合格の自信まではありませんでした。
論文を書いたのは50~100通くらいかなと思います。ただ答案構成はかなりやっていました。答案構成だけならそんなに時間もかからないし、かかっても15分とか20分ぐらいなので、ざっと書いて解説読んで・・・みたいな形ですね。
フルで答案を書こうと思うとある程度の時間を確保しなければいけないので気が重い部分はあるんですけど、答案構成は僕にとってはライトな勉強という感覚で、それは繰り返しやっていました。
最初の論文式試験で合格できなかった後は、民法については、書き方が難しい部分があったので勉強時間を増やして。書き方、要件事実に沿って答案を構成すること、対抗関係をきちんと理解して答案に反映させること、そのあたりをより意識するようにしました。
会社法は、そもそも知識がないというか、条文操作がきちんとできていなかったんですね。それで、会社法は基礎からしっかりやり直しをして、重要文についてもきっちり覚えておこうという意識をしました。
何回も繰り返すことを前提にやってたんで、「できたら〇」「悩んだら△」「全然分からなかったら×」みたいに自分の記憶の定着度を文字化しておきました。そして、記憶に入っていないところを何回もやるっていう形ですね。
それから、〇×を付けてやっていく中で悩んで即答できなかったら、きちんと解説を読み込んだり条文を見たりという復習が必要だと思います。要するに自分に嘘をつかずにやってくっていうところです。迷った部分があるなら、そこはきちんと回収して進むという。
ただ、ちゃんと一回定着したものは何度も何度も見直すさず、もう次にちゃんと進む。適当に進んじゃいけないけど、いつまでも立ち止まってもいけないというメリハリも大切です。
まとめノート等は特に作ってなかったです。基本的に資格スクエアの論文対策の本の参考答案や六法に書き込んでいました。
あとは、無料の単語帳のようなアプリを使って、論証集に載ってなくて自分が覚えておきたい部分について書いて、論証等を反復して覚えるためのツールとしていました。例えば「〇〇の定義とは」と書き、裏にはその定義の内容を書く。そしてタップしたら自分が書いた答えが出てくる、というものを用意して、それをちょこちょこ見ていました。
資格スクエアはネットを利用した講義の配信が優れているように感じました。視覚的というか、他の予備校は動画の画質もあまり良くなくて「使いにくそうだな」と思ったんです。それに比べると「最近のITやネットに強い」という印象を持って、「使いやすいんじゃないかな」と思ったっていうのが大きいですね。
費用があまり高くないというのもありました。伊藤塾も検討したんですが、そちらはちょっと高いなと思って。
それから転勤が多い仕事なので「オンライン型ならどこの場所に行っても勉強できるし」と。そういう理由もあって資格スクエアに決めました。
「講義の説明が丁寧だな」っていう印象がありました。例えを出してくれたり、初学者にわかりやすいような内容だったと思います。特に過去問の高野先生の講座とか、すごく解りやすかったです。レジュメも見やすかったし、そこは良かったかなと。
それから、動画の機能と音声の機能で切り替えられるのは、すごく便利でした。通勤中とか動いている時は音声だけにできて使いやすかったです。あとは自動で次の講座にとんでくれるのとか。そういう細かいところで、使い勝手はすごく良かったと思いますね。
3月から開始して秋頃まで身が入ってなかった部分があるので、途中で「監視してもらう人っていうのが必要だな」って思ったのが一つ。そして「答案を書いた際に見てくれる人がいた方がいいんじゃないかな」というのが一つです。
主には自分の監視っていうのがあったんですけど、一ヶ月に一回、そういう機会を設けることによって、「やらなきゃ」と自分に思わせるというか。そういう必要性があると思ったので、受講を決めました。定期的に誰かと話す機会を設けた方がモチベーションの維持につながりますし、フォローアップを重視した形です。
ずっとではないです。僕は結構友達と遊んでもいたので、土日全然勉強できていないこともありました。そして平日はやっぱり残業もあったので、本当に10分とかほんの少ししかできなかった時もあったし、全くできなかった時もあったし・・・。ただ、論文式試験の直前期はかなり集中してたと思います。
社会人はなかなか時間が取れないので、「仕事の疲れとの戦い」というのは常にありました。「やりたい」と思っていても、疲れて寝落ちしてしまったり。
ただ反対に社会人の強みと思ってるんですけど、マイナス的な意味じゃなくて「落ちても大丈夫だ」っていうのがあったので。
もちろん「落ちたら嫌だな」とは思ってましたし、「絶対に受かろう」という意識もありました。でも「落ちて人生がやばいことになる」という不安で勉強が手に付かないとか、そういうのはなかったです。
「たとえ落ちたとしてもきちんと生きていける」「生活の地盤はちゃんとあるんだ」と。だから自信を持って勉強できると感じていました。
それでも、論文が全然上手く書けなくてすごくイライラしたり弱気になって、もう無理なんじゃないかと思うこともありました。そういう時は友達に愚痴を吐いたり、思い切って違う音楽を聴いたり、映画観たりでいったん切り替えるとか。それで、ちょっと時間を空けて落ち着けば、「やっぱり頑張ろう」って思えました。
個人的には試験っていうところに一点集中するよりは、少し違うところも見て息抜きをした方が上手くいくと思います。あまりプレッシャーを自分にかけ過ぎると、より合格からも遠のくというか。
試験で頭がいっぱいになりすぎると、違うやり方に逸れてしまったり、焦って違う講座等の新しいものに手を出してしまったり、今の勉強じゃ不十分なんじゃないかと不安になって手を広げ過ぎてしまう。そして大事なところが勉強できていないということになると思います。
やっぱり「自分はこの教材で戦っていくんだ」っていうのを決めて、よそ見しないというか、自信をもって勉強をしていくのは必要かなと思いますね。
予備試験は範囲が広いのに、それ以上手を広げすぎてもなと。長期間をかけて学習できるなら別ですが、社会人で挑戦するからにはやっぱり効率的にやるべきだと考えました。
短期合格を目指すなら、「何をやるべきか」を見定めて、手を広げずに決めたことをきちんとこなす。そうじゃないと間に合わないと思うんです。
そこが一番重要なところだと思います。
司法試験に関しては選択科目も入ってくるし、戦う人のレベルも上がるので、自分の実力はまだまだだと思っています。そこは慢心せずにきっちり努力して、必ず一回で通ろうと考えています。
そして受かった後、修習を終えたら、現時点では弁護士になりたいと思っています。
裁判官や検察官もいいんですけど、転勤がない方がいいなというのと、裁判官の中立を貫くというところに自分としては限界を感じて。検察官も刑事事件メインというのは自分には合わない気がするので・・・
自分の中では幅広く色々な業務やってみたいという気持ちがあるんです。幅広く自分が興味を持った分野に突っ込んでいける弁護士というのは魅力的だなと感じています。そしてそういう経験を通じて「もっと多くの人に法律というものの大事さを伝えていけるような人になれたら」と考えています。
「勉強を始めよう」と思っている人には、やろうと思う理由があると思います。それを無視してやらなかったとしたら、絶対に後悔すると思うんです。やりたい気持ちがあるなら、その理由を自分の中で確かなものにして、自信をもって受講する。そして「絶対受かる」という気持ちで頑張って欲しいと思います。
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