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- 予備試験 令和5年度試験 合格体験記(14)
令和5年度
予備試験
合格
大学生秋山様(仮名)
東京大学 法学部3年生
逆算プラン 7期(現在の『合格フルパッケージ』)
約2年半
1回
法曹への憧れ
短答900位台 論文155位
大学に入学した頃から、弁護士って漠然とかっこいいなと思ってました。
大学入試の勢いそのままというか、コロナで大学の講義がオンラインだったこともあり、勉強を始めましたが、実は3カ月くらいで一度挫折してしまいました。
そこから半年ほど考えて、自分にとってこんな大人になりたいなと思える人物像が、社会から信頼される人だと気が付き、また、自分が勉強していて面白いと感じるのはやはり法律の勉強だということを踏まえた時に、自分が目標とすべきなのは法曹という職業であると再認識し、志望するようになりました。
もともと政策であったり、自分が地方出身ということもあって、地方行政に興味があったのですが、その興味が法律学習に移っていったようなかたちです。
結論としては迷っていなくて、理由としては学習を始めた当初は予備試験のことをあまり知らなかったからというところですね。
少し過小評価していたというか、予備校の宣伝でも、1年合格プランなど、1年頑張れば受かる可能性がありますよという宣伝をしていると思うんですけれど、それを見て、1年で余裕で受かるんだ、じゃあやってみようというくらいでした。
大きく2つありました。
1つ目は、やはり料金です。資格スクエアは大手数社の中で、一番安い水準でプランを出していました。
私の場合は、両親にお願いしてお金を出してもらった形ですので、受講を検討するにあたり、お金との兼ね合いで悩む部分が大きかったです。
2つ目は、オンライン受講相談の対応です。
勉強方法や、プラン内容について伺いましたが、その時にすごく丁寧に説明していただき、自分の中で一番納得感のある予備校だと感じたことが理由です。
先ほど申し上げた通り、私は予備試験についてほとんど知らなかったので、そもそも予備試験がどのような試験なのか、法科大学院に進学するルートとどういった違いがあるのかについてもあまり知りませんでした。
そのあたりの前提部分のご説明までしていただけたことが納得感につながりました。
また、学習に挫折しないために、必要以上に多く詰め込みすぎないカリキュラムが設計されている点も良かったです。
他の予備校よりも扱う内容が少ないのかなという点を当初は懸念していたのですが、もし必要に感じる事があれば、あとは自分で少しずつ足せば、それで十分であると伺い、納得しました。
憲法の基礎講義から受講を始めたんですけれども、公民で多少馴染みがあったので、すごく面白味を感じて学習出来ていました。
そのおかげもあり、4月から受講を開始して最初の数か月はかなりモチベーションが高かったと思います。
その一方で、たしか6月頃から民法の学習を始めましたが、分量がすごく多かったことと、馴染みがない分野だったので難しく感じてしまい、モチベーションが下がってしまいました。
また、将来的な目標に関しても、法曹は自分のやりたいこととは違うのではないかと感じていました。
この頃は民間就職も考えていて、コンサルや金融機関、そういった環境の方が自分がチャレンジしたいことにイメージが近いのかなと思ってしまい、法律学習から離れていました。
講義もテキストもほぼ見ずに、半年ほど過ごしていましたね。
この半年間で、いろんな業界や分野を見て、将来的に何をしたいのか自分自身に問い直した結果、結局、弁護士だったのではないかというところに行きつきました。
そこで、ちょうど年明けを区切りとして再度勉強を始めようと思い、22年1月から学習を再開しました。
最初に勉強を始めた21年の4月との一番の違いは、弁護士になりたいという理由がすごく明確になっていたことです。
こんな人になりたいというロールモデルが見えていたので、モチベーションがすごく高かったです。またそれを維持するための仕組みも自分なりに考え、ロールモデルの方に会いに行き、話を聞くことで、「自分も頑張ろう」とモチベーションを上げていました。
X(旧Twitter)で気になった方に対して、「突然すいません。キャリアの話についてお話を伺いたいです」とダイレクトメッセージでご連絡して、実際にお話を聞きにいきました。
既に視聴を終えた部分はとばして、民法の続きから見始めました。
結果的に良くない方法だったなという前提なんですけれども、問題を見ても何を答えたら良いか全然わからなかったので、答えを見て書き写す、いわゆる写経をするということをやっていました。そして、解説の講義を見るという感じです。
この時に答案の型が分かっていないまま始めてしまったので、結局なぜこの話をしてるのかということがあまり分かっていませんでした。
論文式試験で使うような思考の流れを全く理解しないまま始めてしまっていたんですね。
勉強時間は結構取っていたのに、まったく手ごたえがなかったので後から考えてみれば、ここは反省点だと思っています。
前提として、基礎問は非常にコンパクトでありながら、試験直前期に論証を見返すために使えるくらい中身のつまった教材であると思っています。
一方で、今考えてみると、この基礎問に取り組む前に論文答案を書くための「型(フレーム)」と呼ばれるものや、各分野同士のつながりを意識した状態で取り組めると、より効果的だったかなと考えております。
例えば基礎問題の演習を始めた時点でも刑法でいうところの、「構成要件」「違法性」「有責性」というそれぞれの分野については理解していました。
一方で、「構成要件」の中でも、行為と結果の間に因果関係が認められなければ、未遂になるんだという流れでしたり、不能犯は「構成要件」で論じて、正当防衛は「違法性」で論じて、といった知識のつながりはこの時点では意識できてなかったんですね。
こういった基礎講義で学んだそれぞれの知識の関係を、体系的に理解した上で基礎問に取り組むことが正解だったかなというところですね。
そうですね、そのように思います。
↑10期講座からは「フレーム」「論証」導入
学習の早期から、「フレーム」=答案の型 を学ぶことができる
過去問に取り組んで一周目は、いきなり問題をみてもあまりよくわからないな、という印象で、何が問われているのかについては、なんとなく気が付くことができるくらいのレベルでした。
答案を書くとか答案構成をするとかというよりも、問題に向き合って1時間粘ってみて、そこから講義を見るといった進め方でした。
ただ今振り返ると、これもよくなかったですね。
ここでも答案の型が分かっていなかったので、規範を思い出すことはできても、答案にどのように表現するかが分からない状態でした。
半年くらい誤った学習をしてしまっていたと思います。
端的に言うと、答案の型を自分でまとめるという勉強法にシフトしました。
具体的には答案の型を集めて、何回も繰り返し振り返って、実際の過去問で応用してそれを書いていくという勉強法ですね。
予備試験の問題には、基本的に複数の論点が含まれています。
その論点を見つけるという学習ではなく、単に要件と規範を答案上に示して、それを当てはめたら完成するという形式の演習をする。
すると、安易に論点に飛びつかないような訓練になるんですね。
こういった勉強法が早い段階でできていれば、もう少しすんなり論文過去問の演習に入れたのかなと振り返っています。
この学習法で良いのだということに気が付いてからは、論証を覚えていない状態でも答案の型を身に着けることを目的として、とにかくテキストに書いてあることを見ながら、それを答案の型にあてはめてみるという学習をしていました。
自分がテキストを見ながら問題演習に取り組んだ目的は大きく二つあります。
一つ目は、確実に論点に気が付くことができるようになるためです。
二つ目は、気が付いた論点に対して妥当な結論を導くためです。
一つ目については、学習の中で何回も訓練しているうちに自分で気づけるようになりました。
それでも時期としては23年の短答式試験が終わった段階で、出来ているという実感を得ました。
二つ目については、学習を続けて論証を覚えたことで、初めて意識できたことです。
そのため、23年の論文式試験の一週間前くらい前にようやくできるようになったという実感がありました。
↑資格スクエアのカリキュラムは”スモールステップ”
合格に必要な力が着実に身につく(画像は10期講座のカリキュラム)
予備試験という試験においては、論点に気がつけることを前提として、論証については理由付けが多少不十分でも、規範の部分があっていればよく、条文の趣旨が多少散らかった文章になっても、問題の所在に気がついて結論が出ていれば、それなりの評価をくれるのかなという手応えを感じました。
自分の場合は、論証を覚えるのは遅かったかもしれませんが、早期に型を意識しておさえられたことがこの順位につながったのだと思います。
また、論点に気がつけるようになるための学習の過程で、資格スクエアの質問機能をかなり使いました。
この機能を使ってどんどん合格者に質問出来たことも、大きかったですね。
たしか、2022年の頭ぐらいに資格スクエアの『短答攻略クエスト』がリリースされたと思うのですが、完全にそのアプリだけをずっと解くというかたちで学習をしていました。
このアプリはすごく使いやすかったですね。
回答の正誤を記録してくれて、かつ回答理由のチェックボタンが付いてるので、正解だったけれど自信ないなという問題だけを抽出して、繰り返し演習しました。
また、演習量が記録されるので、これまで解いた問題の数を見ることで、それ自体が自信につながりましたね。
ミニテスト機能もあり、それが息抜きというかペースメーカーの役目も果たしました。
満点を取れたら嬉しいなといったモチベーションで勉強していました。
あのアプリは本当にいいところしかなくて、他の選択肢を取る理由が正直なかったというところで続けました。
朝起きて1時間とか、夜寝る前に2問とか3問だけでも解いてみる。
あとは今日学習した行政法のこの単元が苦手だと感じたから、この単元のかつ間違えた問題についてフィルター機能で検索をかけてみて、3問しかないから3分でやってしまおうといったかたちで利用しました。おかげでスキマ時間に効率性の高い学習ができました。
↑短答演習アプリ『短答攻略クエスト』
間違えた問題だけを抽出できる機能を搭載
短答は100%受かりたいと思っておりまして、そのために方針を固めて準備をしました。
具体的に細かいスケジュールを振り返ってみると、2022年の1年間、2023年の1月から4月、5・6月と3つの期間に分けて、2022年の1年間を第1フェーズ、2023年の1月から4月までを第2フェーズ、直前2ヶ月の5・6月を第3フェーズとしました。
第1フェーズで、短答攻略クエストの全問を1周とするという目標をたて、月によっては4000問くらい解いて、とにかく一周終わらせました。
第2フェーズで、それまでに間違えた問題と要チェックとした問題を一周しておくことで、大体の問題対策を終えました。
第3フェーズで、まだちょっと自信がない問題や繰り返し間違えた問題を、周回して演習するという進め方でした。
そうですね。
フォローアップの担当の方も、もちろん自分の進捗を把握してくださっていたので、「先月こういう風にやりたいと言ったけど、計画通りに進んだ部分もあれば、上手く進まなかった部分もありました。この計画通りに進まなかった部分を巻き返したいけれど、どうすればよいですか」等、具体的な勉強計画に関する相談をしていました。
あとはフォローアップ担当者の方も予備試験合格者のため、「実際予備試験で勉強されてた時、ここはどのように学習していましたか」、「どのように乗り超えましたか」、「短答対策はどんな勉強をしましたか」といった質問で、学習方法を掘り下げて質問していました。
いい意味で合格するための必要量だということを、かなり実感しました。
多くのものから余分なところを自分で引き算していくというよりも、合格するための必要量の中で、とにかくここは100%おさえましょうというものがあり、そこにプラスアルファで加点要素をおさえるために、自分で本を読んだりして足していくというような勉強の仕方は、自分がやりたいと思う勉強の仕方に合っていました。
1年~1年半で合格しようという意気込みで始めたからこそ、自分に合っていたのかなと感じています。
自分の中でこの試験は、あくまで資格試験なんだと割り切ってやれたというところでしょうか。
予備試験に合格するという意味で考えると、これができれば受かるという手応えが自分の中であったために割り切れたというのが一つ。もう一つは他の学生が就活で頑張るのと同様に、自分も自分のキャリアに向かって頑張るという明確な理由付けがあったことが理由なのかなと思います。
企業法務の分野で、金融機関などに興味があるのでそういった分野のお仕事をしたいなと思っています。
AIをはじめとして、新しい技術や仕組みが生まれる中で、結果として前例がないような問題が起こり始めていると考えています。
未知の問題に対処して前例をつくれるような、世の中に大きな影響を与える人物になりたいと思っています。
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